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加工マスターの活動レポ ~Try Design!~

DATE2019/01/23
製作実績

スポンジで製作!デザインウォール

吸音材のF-2、F-4をメインに、アクセントにCR系ゴムスポンジを使用

材料:ウレタンフォーム(F-2、F-4)
   ゴムスポンジ(C-4205)
サイズ:1,000×1,000 mm、総厚み15 mm
加工方法:プロッタ、バーチカルカッター、貼合せ

この製品の製作のきっかけは、メッセナゴヤという展示会(2018年11月)です。
大きな会場で「何、これ?」と思ってもらえるような作品を考えました。
カラフルな色ではなく、あえてモノトーンで立体感を出してみるのもおもしろいかなと。
デザインだけではなく、ウレタンフォームの特性である『吸音』という効果も狙っています。

難しかったのは、モノトーンの限られた材料でどう表現するか。
F-2とF-4は同じ吸音材グレードのウレタンフォームですが、
見た目の大きな違いがひとつありますが、お分かりになりますか?

F-4は表面にメルトーム(被膜)が付いていて、F-2には付いていません。
表面がツル艶っとしているのがF-4です。

同じ材料でも厚みを変えることで立体感を出す工夫もしました。
異素材のゴムスポンジの濃い黒色を使ったことでメリハリもできました。

製作で一番時間がかかったのは貼合せの作業でした。
加工されたパーツを大きな材料にただ順番に貼合せていくと
どうしてもズレが生じます。
ひとつひとつは1 mm以内に収まるズレでも、積み重なって大きなズレとなり、
決まった大きさに収まらなかったり、余白ができたりします。
そこで治具を作って位置決めをしながら少しずつ貼り付けていきました。
それでも少しはみ出したので、ハサミやカッターでカットすることに。

展示会当日は、いろいろな業種の方に見ていただいて関心を持っていただくことができました。
この作品は展示会終了後に社内の階段の踊り場にでも飾ろうかなと思っていましたが、
興味を持っていただいた方から自社の展示会で飾らせてほしいというありがたいオファーをいただいて、もらわれていきました。

弊社の技術開発テーマとして、【軟質素材の切削】がありますので、
今度は切削でデザイン性のあるものを作ってみたいです。

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